ナガオ薬局 健康情報
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Vol.44『タバコをやめる その1』

2005.3

タバコの影響

 喫煙年数が長いほどタバコの煙害が治療困難な病気となって現れ始めます。高齢化の進む今、特に慢性閉塞性肺疾患や肺がんなどが問題となっています。タバコをこのまま続けるかどうかは、社会も個人も決断すべき時が来ています。
タバコ関連疾患の増加
タバコをやめる 喫煙者の高齢化を背景にして、慢性閉塞性肺疾患が増えています。慢性閉塞性肺疾患とは、呼吸による空気の流れが悪くなって、息切れや咳などが慢性化する病気です。タバコの煙に含まれる有害物質が主因となっている病気です。

 肺を構成する肺胞は血液中の炭酸ガスと空気中の酸素を交換する重要な働きを担っています。その肺胞がタバコの有害物質に長年さらされて破壊されていきます。一度壊れた肺胞は元には戻りません。そのまま進行すれば、やがては低酸素状態が悪化し、人工呼吸器の助けを借りなければならなくなります。
 喫煙者で息切れを感じる人、痰がよく出る人は要注意です。進行を止めるには喫煙が必須であり、また最も有効な治療となります。

 喫煙によって引き起こされる肺疾患には「肺がん」もあります。肺がんもここ40年来増加が続いた疾患で、今や年間死亡者は約5万2千人で、胃がんを抜いて日本人第一位のガンとなっています。この他、慢性気管支炎や喘息。喉頭がん、食道がん、胃がん、胃潰瘍などの消化器疾患、虚血性心疾患や脳梗塞、動脈硬化などの血管病。視力障害や記憶力低下など喫煙関連疾患は多岐にわたります。
肺機能の低下
タバコをやめる タバコを吸わない人の肺機能は25歳くらいがピークで、以降は加齢とともに機能が低下し、70歳では80%の機能まで低下します。しかし、タバコを吸っていると肺機能が急激に低下し、65〜70歳頃にはピーク時の25〜30%まで低下する可能性があります。

 ここまで低下すると、もはや日常生活でも息切れや呼吸困難を訴えるようになります。できるだけ早い段階で禁煙することによって、肺機能低下のカーブを緩やかにすることができます。
タバコの依存性
日本では社会的に禁煙の機運も高まっているため、中高年層男性の喫煙率が低下してきています。しかし、一方で20〜30代や未成年の喫煙者が目立つなど、大きな問題となっています。
喫煙することで脳内に入ってくるニコチンは「神経伝達物質」の働きに影響を与えます。喫煙することで興奮、集中力、鎮静、食欲、性欲、記憶力など、様々な影響を受けるのです。
ニコチンは依存性のある物質なので、一度継続摂取すると「ニコチン依存症」となり、自分のコントロールでは禁煙できなくなってしまうのです。

危険な受動喫煙

 他人のタバコの煙を吸わされることが「受動喫煙」です。
受動喫煙とは?
 健康増進法の施行で、職場や公共の場所、街中の一部エリアでの喫煙が禁止となりました。それでも、まだ十分ではありません。禁煙エリア以外の場所では、非喫煙者が受動喫煙にさらされているのです。

 タバコの煙は、喫煙者が吸い込む「主流煙」と、タバコの先端から出ている「副流煙」があります。実は副流煙の方に多くの有害物質が含まれているのです。喫煙者の周りにいる非喫煙者は、とても有害な副流煙を、喫煙者から吐き出された呼出煙とともに吸わされてしまいます。これが受動喫煙なのです。
職場や公共の場だけでなく家庭内であっても、共有空間では喫煙しないことが社会の常識となり、他人への礼儀となってきています。
受動喫煙の害
タバコをやめる 受動喫煙でタバコの煙を吸い込んだ時に起こる急性の害としては、くしゃみ、咳、ぜん鳴、痰、呼吸の乱れ、鼻汁、目の痛み、充血、涙目、頭痛、血圧上昇があります。タバコの煙は高齢者・子供や病人には大きな負担となります。家族からの受動喫煙の影響で、子供の創傷治癒が遅れることも分かってきています。受動喫煙が長く続くと、将来的に脳梗塞、心筋梗塞、肺がん、副鼻腔がんなどの重い病気や喘息など、様々な病気の危険性があります。

 親が喫煙者だと、子供は受動喫煙の害を早い時期から受けることになります。乳児の突然死の原因として、タバコの煙が有力視されています。母乳にニコチンが含まれていると、赤ちゃんがニコチン中毒になることもあります。受動喫煙を受けた子供は成長するにつれて、集中力や落ち着きに欠けた「キレやすい」子供になる可能性があります。
*月刊ヘルシートークより抜粋

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