ナガオ薬局 健康情報
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Vol.36『紫外線から守る』

2004.7

紫外線について

 皮膚の健康を脅かし、老化を押し進める敵が、太陽光線の一部である「紫外線(UV)」です。近年、紫外線による「光老化」や皮膚疾患との関係が次々と明らかになっています。
 紫外線は、波長の長いA波と波長の短いB波があります。B波はオゾン層通過の際にほとんどが吸収されますが、地上へ到達すると表皮や真皮を傷つけます。
日焼けの仕組み
 日焼けは、軽いやけどのように皮膚が炎症を起こしている状態なのです。日光にあたって肌が赤くなった状態を「サンバーン」、その後に黒くなった状態を「サンタン」といいます。
 肌の基底層にあるメラノサイトがB波に反応すると「メラニン色素」の生成を始めます。表皮を通過して真皮まで到達したA波は表皮内でもメラニン色素生成を促し、肌を黒くします。と同時に、さらに皮膚の細胞の内外に「活性酸素」を大量に発生させていきます。

 おそらく、活性酸素の働きで絵繊維成分を分解する酵素の活性が高まり真皮の主要組織であるコラーゲンを破壊し、真皮の構造を少しずつ壊していくと考えられています。
 紫外線は、シミ・シワの光老化と、皮膚がんを発生させます。紫外線は、細胞の遺伝子(DNA)に傷をつけ、活性酸素を介して遺伝子を変異させることで皮膚がんを発生させるのです。
日常生活と紫外線
 現在は、紫外線を食い止めるオゾン層が一部の地域で薄くなったり、オゾンホールが発生したりで、紫外線量が強くなる可能性が指摘されています。これまでは太陽光を浴びることが「健康に良い」と思われていましたが、「紫外線は有害な光線」という認識が必要です。 

 紫外線は日陰にいても地面や壁等の反射で皮膚にあたり、曇っていても紫外線の40〜80%は透過しています。さらに窓ガラスを通過して室内へ入ります。室内にいても屋外の10〜20%の紫外線を浴びているのです。紫外線量は、季節・時間・場所などで変動していますが、日中はどこにいてもふりかかってきます。しかし、紫外線はある程度遮断することができるものです。光による老化は生活習慣病なのです。

日焼け止めクリームについて

 紫外線から皮膚を直接ガードできるのが「日焼け止めクリーム(サンスクリーン剤)」です。日焼け止めクリームには、紫外線を吸収することで肌に届かないようにする「吸収剤」と、紫外線を反射することで肌に届かないようにする「反射剤」の2通りあります。
 市販品では両者を組み合わせたものが主流です。
種類と選び方
 日焼け止めクリームの紫外線防御効果は、「SPF」「PA」の2つの指数で示されます。自分の肌タイプや相性、使用状況で選びましょう。敏感肌の人は「反射剤」タイプを選びましょう。
肌のタイプ 屋外にいる時間
1時間以内 1〜3時間 3時間以上
買物・物干し・散歩等
の日常生活
長めのウォーキング・
軽いスポーツ・レジャー
海や山・スポーツ・
晴天下でのレジャーなど
SPF PA SPF PA SPF PA
すぐ赤くなり、
黒くならない
10 + 30 +++ 50 +++
赤くなった後、
すぐ黒くなる
5〜10 + 20 ++ 30 +++
赤くならず、
すぐ黒くなる
5 + 10 + 20 ++
<SPF>紫外線B波の防御効果を示す値
日本人の場合、通常、太陽光線にあたって20分で日焼け(サンバーン:赤くなる)する。SPFはその時間をどれだけ延ばせるかを示している。
例えば、「SPF10」の場合、20分×10倍で200分の間、日焼けするのを防ぐ力がある。「SPF20」は、400分、「SPF30」は600分防御する。
・SPF、1cm2あたり2mg塗ったときの高価なので、塗る面積に必要な量を使うことが大切。
・SPF30以上になると、効果はさほど上がらない。
<PA>紫外線A波の防御効果を示す値
サンバーンを起こした後の、肌が黒くなる「サンタン」をどれだけ防御できるかを示している。
「+」は日焼け止めクリームを使わないときよりも2倍以上〜4倍以下の紫外線Aを浴びたときと同程度の即時黒化反応を示すことを表している。
・「PA+」は効果がある
・「PA++」はかなり効果がある
・「PA+++」は非常に効果がある
食べ物で光老化を防止する
 活性酸素を消去する働きがある「抗酸化物質」を取り入れた食生活を心がけましょう。メラニン色素の生成を抑制し、コラーゲンの精製に働きかけるビタミンC、メラニン色素の増加に関わる過酸化脂質を抑え、血行を良くし、メラニン色素の排出を促すビタミンEがよいでしょう。
 ビタミンB群は、皮膚細胞の新陳代謝を活発にし、傷ついた細胞の再生に働きます。この他、アミノ酸の一種「L-システィン」は、メラニン色素の生成を促すペプチド合成を抑制する働きをします。果物や果実類に多く含まれる「ポリフェノール類」や「セレニウム」「亜鉛」などのミネラルも強力な抗酸化物質です。
 食生活は、野菜を中心に、果物・イモ類・未精製の穀類・海藻・植物油・緑茶・魚や豆腐などのタンパク食品をバランスよくしっかり摂りましょう。脂肪を摂り過ぎないように注意しましょう。
*月刊ヘルシートークより抜粋

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